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あなたは大丈夫?意外と多い理学療法士・作業療法士のうつ

投稿日:2019年4月15日 更新日:

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自殺の危険因子である「うつ病患者」の理学療法士作業療法士が全国的に増えてきています。

日本での自殺者は 1997年以降上昇傾向にあり、1998年以降では連続して自殺者が3万人を超え、2012年は15年ぶりに3万人を下回りましたが、依然として深刻な状況が続いています。

自殺の主要因は「うつ」と言われており、うつ病患者も年々増加しています。

厚労省の行った「精神疾患調査」ではうつ病などの気分(感情)障害が、

1996年度は43万人

でしたが、

1999年度は44 万人

2002年度は71万人

2005年度に至っては92万人

急激に増加の一途をたどっています。

そして、医療業界でも例外ではありません

医療業界では5%がうつや不安障害の傾向にある

と言われています。

人々を救う立場にある「医療従事者」は自らが心身健康である必要性があり、

自身の心の不調に気づき、ケアしていくことが大切です。

「医者の不養生」とはよく言いますが、それはすべての医療従事者の心の健康においても同じことが言えるのではないでしょうか?

理学療法士作業療法士を含む日本人はストレスに弱い!?

そもそも、

日本人は欧米諸国と比べてストレスを受けやすい国民性にある

と言われています。

「職場でストレスを感じるか」という調査において、

日本では6割以上の人がストレスを感じているのに対し、

US/UKでは3割程度と日本と大きく差がみられているのです。

そもそものストレスに対する認識が、

欧米諸国と比べてネガティブなイメージを持っている人が多いのも原因

ではないでしょうか。

(日本とUS/UK結果比較)
■ストレスに対する考え方の違いが浮き彫りに。日本では「多少のストレスには対処できるが、仕事のクオリティが損なわれる」が33.8%で1位、US/UKは「少しストレスがあったほうが集中できて仕事がこなせる」で34.3%。
ストレスと生産性の関係について、最もよく説明しているものはどれか、当てはまるものを選んでもらったところ、日本では「多少のストレスには対処できるが、仕事のクオリティが損なわれる」が33.8%で1位であったのに対し、US/UKは「少しストレスがあったほうが集中できて仕事がこなせる」が34.3%で1位となり、両者のストレスに対する考え方の違いも見える結果となりました。

ストレスと生産性の関係の記述について「そう思う」と回答した割合で、US/UKでは「管理者は私の仕事量を正しく理解している」が51.1%であったのに対し、日本では30.7%と差が出る結果となりました。また、「会社の成長に個人として責任を感じる」についてもUS/UKは半数以上が「そう思う」のに対し、日本では33.9%という結果になりました。

(『会社員の働き方とストレス・生産性の関係調査』http://hr-mental.jp/pubnews/dtl/4174

理学療法士作業療法士等の医療従事者のメンタルヘルスについて

実際、厚生労働省の報告によると、

医療・福祉(医療業)は、

精神障害の労災請求件数の多い職種(大分類)の第2位を占めています

※なんと1位は社会福祉・介護事業です。

アメリカにおける調査では、

チャイルドケアや在宅医療介助などパーソナルサービスに従事する人が、

各種職業の中でうつ病にかかる割合が最も高いことが分かりました。

過去1年間に大うつ病エピソードを1つでも経験した人の割合をみると、

パーソナルケアやパーソナルサービスに携わる人では10.8%となっていました。

医療従事者の労働の多くは、

仕事量、責任の重さ、忙しさ、

など、いずれも他の職種と比べて、かなりストレスフルなものであると言えます。

看護師を例とすると、職業性ストレスの職種差を検討した研究において、

看護師は他の職種に比べ、量的労働負荷(仕事量)や労働負荷の変動(仕事量の変動)が大きく、仕事のコントロールに関しては、他の専門技術職や事務職に比べて低い

という報告があります。

また、看護職特有のストレッサーの具体的内容としては、

・仕事内容による緊張感(例:人命に関る仕事など)

・チーム医療に関すること(例: 看護師に対する医師の理解不足など)

・労働環境に関すること(例:時間に追われる仕事、仕事量が多く時間外勤務が多い、交代制勤務で生活が不規則になるなど)

・患者・患者家族との関係に関すること(例:無理な要求をされる、威圧的な態度を取られるなど)

など、様々な原因が指摘されています。

(※日本看護協会ホームページより一部引用)

リハビリテーションセラピストにおいても同様のストレス要因が大いに考えられ、

医療職種が精神疾患に罹患するリスクは非常に高い

と言えるでしょう。

このようにリハビリテーションセラピストを含む医療従事者は、

潜在的精神疾患の予備軍が多い

ことが指摘されています。

人の命を救うべき医療従事者が、

「うつ」にならずに働けるようになる

ことは、

医療業界における「重要な解決課題」

の1つであることには間違いありません。

リハビリセラピスト等の医療従事者の安全(健康・メンタルヘルス)=医療安全

企業のメンタルへルスを含む健康管理の取り組み状況を見ると、

一番遅れているのが医療業界

とされています。

次に製薬会社、医療機器メーカーと医療関係ほど健康管理の対策が遅れているのが現状です。

医療エラーリスクに「直接的」または「間接的」に結びつく根本要因として考えられるのが、

・経験年数の少なさ

・技量不足

・仕事に対するストレス

・睡眠の障害

と言われています。

医療エラー、特に「ヒューマンエラー」には、

医療従事者のメンタルヘルスの問題も強く関わっている

と言えるでしょう。

つまり・・・

医療従事者の安全(健康・メンタルヘルス)=医療安全

となるのです。

リハビリセラピスは何よりも「まずストレスチェック」を

医療現場でのメンタルヘルス対策では、

ストレスチェック制度が有効である

と言われています。

ストレスチェックを実施することによって、

職場のストレス要因が特定できるので、その職場に合った対策を取ることができ、ハイリスク者の抽出・ケアといった個人的な面だけでなく、職員満足度の向上、職場の負荷の分散といった企業全体の経営向上にも有用

であると指摘されています。

これに加えて、

「労働環境の改善」

「管理者がメンタルヘルスへの理解を示し、スタッフへの教育・ケアを行える体制を整える」

ことも、重要となってくることでしょう。

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【まとめ】

いかがだったでしょうか?

我々、理学療法士作業療法士といった医療従事者は、

「医学的な専門知識を持っているから自分は大丈夫!」

と思いがちですが、

「専門知識を持っているだけ」

「専門知識を持ちながら、自身のメンタルヘルスに活用する」

こととは別物です。

仕事をしていれば誰しもが疲れ・ストレスを抱えることでしょう。

しかし、

「ストレスを抱えすぎて「うつ」になってしまったり」

「過度な疲労の蓄積で体調を崩してしまう」

というセラピストが増えてくると、

適切なサービスや治療を受けるべき患者さんに支障をきたしかねません。

理学療法士作業療法士になった人の多くは、

「相手を思いやれる人」

だからこそ、

「自分の心身も思いやって健全に働ける」

ことこそが、患者さんにとって何より一番良い結果に繋がっていくことでしょう。

今後もリハストリートでは理学療法士作業療法士の貴方が健全に働けるようになるための記事を更新して参ります。

収入やキャリアアップも大切ですが、セラピストが心身ともに健康に働くことができるようにリハストリートは応援していきます。

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