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【理学療法士・作業療法士】リハビリ職のための「姿勢分析に必要な視点」〜重力と姿勢制御の関係性に着目して〜(姿勢観察、姿勢評価)

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理学療法士作業療法士にとって姿勢・動作といった分析・評価は欠かせないスキルです。しかし、姿勢・動作分析に苦手意識を持っていませんか?

今回は姿勢観察や姿勢分析において、必要な視点を解説します。

 

姿勢分析は「患者さんの動作の問題点を把握していく上でとても重要な評価」になります。

患者さんの動作における問題点は「すでに姿勢の問題として出現していることが多い」からです。

動作分析は連続的な動きの中で、どの関節の動きに問題があるのかをそれぞれの関節や

重力との関連から考えないといけないのに対し、

姿勢分析は対象が動いていないので観察が比較的容易に行えることが利点である

と言えます。

 

しかし、新人セラピストだけでなく、ある程度経験を有しているセラピストでも姿勢分

析を難しいと感じているリハビリ職も多いです。

 

「姿勢のどこをみていいかわからない」

 

「姿勢を観察できても、それが動作にどう影響しているかがわからない」

 

「高齢者の場合、教科書どうりの姿勢になっていないことが多いから、どこか問題の場所なのかがイメージできない」

 

このように感じるリハビリ職も多いのではないでしょうか?

 

貴方もそうではないですか?

 

 

実際に、私達が介入する患者さんや利用者さんの場合、

スポーツ分野やクリニックを除けば、

「ほとんどが高齢者」

です。

姿勢というのは今までの生活歴の結果であり、

繰り返された動作パターンの結果生じているもののため、

十人十色で同じような姿勢はあっても同じ姿勢はない

と言っていいでしょう。

 

そこで今回は、

特に見ることの多いであろう立位姿勢において、

筆者が意識している姿勢分析での視点

を紹介したいと思います。

 

それは、

【重力と立ち直り反応の視点で姿勢を分析する】

ということです。

 

筆者自身も姿勢分析は得意ではありませんでしたが、

この視点で考えることで問題点の考察が非常にシンプルにできるようになりましたので、是非参考にしてみて下さいね。

 

 

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リハビリ職が姿勢分析・評価をするには、まず「今、その人の姿勢が最適であるという前提で見る」

まず意識していただきたい点は、

「患者さんの姿勢の悪いところを探す」

という視点で見ないようにする

ことです。

 

ん?!!

 

となるかもしれませんが、

よく考えてみましょう。

 

スポーツや冠婚葬祭などの姿勢や動作において、

前提のルールがある場合を除けば、

私達は普段の姿勢でわざと辛い姿勢を取ることがあるでしょうか?

 

おそらくほとんどないでしょう。

 

それは患者さん、利用者さんも同じです。

 

リハビリ中に姿勢をセラピストが修正したり、

助言をして何か特別な意識がない状態では、

今のその姿勢は患者さんにとって一番効率の良い姿勢

だということです。

 

 

「なぜその姿勢が最適な姿勢になっているのか?」という視点

まずは患者さんの姿勢をみてみましょう

 

 

 

理学療法士作業療法士として「姿勢をどこからみるか(評価するか)?」

貴方は、

「姿勢をどこからみていますか?」

 

姿勢のみる角度は基本的に3種類あります。

 

1)正面から(前額面)

 

2)横から(矢状面)

 

3)上から(水平面)

 

この中で、

重力と立ち直り反応の視点から考えるためには、

矢状面から見ることが重要

です。

 

人を始め、動物は基本的には前後移動することがほとんどです

(※ちなみにカニさんは別です)

人の筋肉の配置を考えても、

左右と比較し明らかに前後の筋肉にボリュームがあることからも、

矢状面で見る重要性が分かる

でしょう。

 

この時に、

左右のどちらから姿勢を見ればいいでしょうか?

障害側から見るセラピストが多いかと思いますが、

必ずしもそうではありません

 

重力との関連を考える場合は、

荷重がかかっている側から観察

します。

 

障害側は、最初の段階では荷重が十分にかかっていないことが多く、重力の影響を受け

にくいため、分析をする時に説明ができないことが出現する可能性があるからです。

そのため、

姿勢を観察する時にはなるべく上肢支持がない状態での立位を観察することが重要です。

 

 

 

 

理学療法士作業療法士が姿勢分析をする場合、「運動連鎖」と「姿勢制御」を分けて考える

姿勢を見る時に運動連鎖を意識しているリハビリ職は多いです。

 

運動連鎖とはある1つの関節が動く時に、その他の関節も連動して一定の動きをすることです。

 

例えば、

足部が内反すると下腿・大腿は順に外旋し、

骨盤は後方回旋します

 

このことを意識すると、

骨盤が後方回旋しているから、

足部は内反しているはずとなるのですが、

決めつけてしまうのは少し危険です。

 

なぜなら、

運動連鎖と姿勢制御(立ち直り反応)の関連性は姿勢制御の方が優先的に働くということが分かっているからです。

 

そのため、

仮に運動連鎖で他の関節の動きが決まっていたとしても、

その動きをすることで立位姿勢が保てないような状況になる場合は、

運動連鎖よりも立ち直り反応が優勢されるということです。

 

運動連鎖は、

姿勢制御が十分に行われている状況で初めて機能する

と言っていいのです。

 

姿勢を見る時は、

関節の動きの関連性をまず姿勢制御の観点から考え、

その後、運動連鎖を意識して考える

といいでしょう。

 

 

 

 

【PT・OT姿勢分析・評価法】重力との関係で問題点を把握する方法(1)

これまでで、ある程度は姿勢分析(評価)の視点が分かってきたため、

「実際にどのようにしてみていく(分析していく)のか?」を解説します。

 

重力との関係性を考えて姿勢分析をする場合ですが、

各関節の前方に対するベクトルと、

後方に対するベクトルを見ていきます。

 

前方に対するベクトルを生む各関節の動きは、

足関節背屈、膝関節伸展、股関節屈曲、骨盤前傾、脊柱の屈曲

です。

 

後方へのベクトルを生み出すのは、

足関節底屈、膝関節屈曲、股関節伸展、骨盤後傾、脊柱伸展

です。

 

この前後方向のベクトルを±0に出来ていると、

人は重力に対して自分の姿勢を保持することが出来ています。

 

姿勢を、

頭からみるか?

足部からみるか?

の議論がありますが、

極論的には好みによって変わる

ことでしょう。

 

筆者は足部と骨盤の関係性から考えていく方が、

イメージしやすいので足部から見ていきます。

 

矢状面において、

各関節が重力に対してしっかりと姿勢制御をしている場合、

骨盤が床面に対して水平位を保っているはずです。

 

そのため、

立位姿勢で骨盤が水平になっているか?が重要

になります。

 

水平になっている場合、

例え膝関節や股関節が屈曲していても姿勢制御としてはバランスが取れていると考えることができます。

 

逆に水平でない場合、

例えば膝関節や股関節がまっすぐに伸展していとしても、姿勢制御が十分に出来ていな

と考えることができます。

 

骨盤が前傾している場合は、

前後のベクトルで後方に対するベクトルが強いため、骨盤が前に倒れることでバランス

をとっていると言えます。

つまり、

後方重心が優位な状態です。

 

逆に骨盤が後傾している場合は、

前方重心で前方に対するベクトルが強いため、骨盤を後方に倒してバランスをとって

ます。

 

そのため姿勢の問題点を修正するときは、

「強く傾いているベクトルを修正する」

という方針で治療プログラムを考えれば良いわけです。

 

 

 

 

【PT・OT姿勢分析・評価法】重力との関係で問題点を把握する方法(2)

ここでは、関節がある程度の可動域と筋力が確保されていることを前提にします。

つまり、

「姿勢を見た時に先ほどの前後のベクトルでは説明できない事態も存在」

します。

 

例えば、

足部から骨盤までを見た時に、骨盤が後傾しているのに後方へのベクトルが大きくなっ

てしまって上肢支持がないと立位が保持できない状態などです。

 

本来であれば、後方へのベクトルが強い場合骨盤は前傾してバランスを取るはずです。

この場合では、

骨盤が前傾できない理由がどこかにある

はずです。

例えば、ハムストリングスの柔軟性が低下しているため骨盤が前傾できないなど、可動

域を制限している要因があるのでそれが患者さんの問題点であると言えます。

 

つまり、

先ほどの前後のベクトルで骨盤の傾きが説明できない場合、

その傾きを制限する要素が存在しているため、

その制限要素が問題点

として考えることができます。

 

 

 

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【まとめ】リハビリテーション職の姿勢分析・評価の視点について

今回は、

「重力と姿勢制御の視点で姿勢分析を行う方法」

を紹介しました。

 

本来、

姿勢分析は細かく行えば、

もっと奥深いため今回紹介した内容だけでは不十分なことも多い

です。

 

ですが、

出来るだけ簡便化していくことで、

問題点が明確になる

こともあります。

 

今回、紹介した「姿勢分析の視点・方法」が理学療法士作業療法士である貴方の明日からの臨床で役に立てましたら幸いです。

 

 

【筆者プロフィール】

八木大樹

静岡県出身。急性期〜生活期、訪問リハと経験し現在に至る。「楽」をモットーにブログで情報発信してます。

ブログ:https://ohagi-riha.com/

Twitter:@ohagidaiki

 

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