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理学療法・作業療法|【シリーズ人工呼吸器】人工呼吸器って怖いですか?その①(リハビリ)

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おはようございます。毎週土曜日、リハビリ専門コラム(内部障害)担当の眞鍋です。

今週のテーマは「人工呼吸器の見方について|その①」です。

急性期、特に超急性期にいれば人工呼吸器につながれた患者さんの理学療法、作業療法に関わることは必ずあると思います。

「よくわからないけど人工呼吸器につながれて管がたくさん入っててなんかこわいな・・・」

とあなたも感じているかもしれません。

それは、ただ単に知らない・わからないから怖く感じるだけなんです。

そこをお伝えするために今回、「人工呼吸器に関して記事」にしました。

 

【理学療法士・作業療法士必須知識 「人工呼吸器の目的」】

まず知っておいて欲しいことは

「なぜ人工呼吸器を利用しているのか?」

ということです。

人工呼吸器利用の目的は以下になります。

 

① 換気の補助

人工呼吸器の最大の仕事は、

「換気を強制的に起こすこと」

です。

 

主に、

高炭酸ガス血漿の

患者さんは

これが目的

となります。

 

血中の二酸化炭素の量(分圧)は

換気量に反比例するため、

換気が増えれば二酸化炭素が減ります。

 

② 高濃度酸素の投与

これは、

ある程度までの

酸素濃度であれば

人工呼吸器でなくても

できますが

正確に確実に

高濃度の酸素を

投与するには

人工呼吸器が間違いない

です。

 

鼻カニューレ

 

マスク

 

リザーバーマスク

 

などは

低流量システムであり、

マックスまで酸素流量を上げても

酸素濃度としては50%に届かない

とも言われています。

 

ベンチュリーマスクなどは

高流量システムの代表

です。

 

濃度は一定にすること

ができます。

 

ベンチュリー効果によって、

高濃度の酸素を投与可能

ですが、

これでも最大で50%程度

です。

引用元:http://www.covidien.co.jp/medical/academia/respiratory/oxygen

何より、うるさいのが難点です。

 

③ 肺の容量を保つ

主に

無気肺に対して

です。

 

肺が「ぺちゃんこ」に

ならないように

陽圧をかけて

肺の容量を維持

します。

 

④ 呼吸仕事量の軽減

呼吸器疾患の方は

呼吸時、非常に強い努力

を伴います。

 

これは、

呼吸筋疲労を

引き起こす原因

となります。

 

少しでも安楽に

呼吸をしてもらうために

人工呼吸器で呼吸の補助を行う

ことができます。

 

ただし、

うまく設定してあげないと

仕事量の軽減どころか

かえって苦しく感じてしまう

こともありますので注意が必要

です。

 

⑤ 原疾患の治療中の時間稼ぎ

そもそも、

人工呼吸器が必要になった

疾患自体が治療されないと、

人工呼吸器を外しても

意味がありません

(外せません)

 

原疾患が良くなるまで

一時的に人工呼吸器で管理する

ということは、

よくあることです。

 

まずは、

「自分の患者さんが

何を目的として

人工呼吸器を使用

しているのか?」

確認しましょう。

 

外科術後であれば、

術中から麻酔が効いているので

呼吸を補助するために

人工呼吸器が使用

されます。

 

これが一番臨床では

多いのではないでしょうか?

 

いわゆる、

周術期の呼吸理学療法(リハビリ)の対象

です。

 

【リハビリ職なら知っておくべき 「陽圧換気のデメリット」】

人工呼吸器は

基本的に陽圧換気

です。

 

つまり、

空気を圧をかけて

押し込むことで

換気を補助

します。

 

一方、

通常の呼吸では

横隔膜が下がることで

胸腔内に陰圧をかけること

によって空気が入る

「陰圧換気」をしている

わけです。

 

このように、

そもそも

生理的な呼吸とは異なる方法で

換気を補助しているため、

どうしても良し悪し

があります。

 

デメリット①:空気が入る位置が異なる

生理的な呼吸では

横隔膜が下がるため、

臥床していても

下側の肺に空気が入りやすいのですが

陽圧換気では

下側に空気が入りにくく、

どうしても腹側に

空気が入りやすい

です。

 

つまり、

「下側肺障害」

と呼ばれる状態が

起きやすいのが

デメリット

です。

 

これは、

陽圧換気である以上

避けることはできないので、

我々医療スタッフが

定期的に体位交換をしたり

呼吸介助をすることで

下側にも空気を入れてあげる

ことが大切です。

 

術後の合併症として生じる肺炎は、

この下側に起こりやすいですので

聴診をする際にも

ここ(S6,10)の聴診は

必ず行うよう

にしましょう。

 

デメリット②:圧損傷

生理的呼吸では

陰圧なので圧損傷は起こらない

のですが、

陽圧で空気を

押し込む以上、

過剰に気道内圧が上昇して

肺にダメージを

与えてしまうこと

があります。

 

よく鳴る高圧アラームが

それに当たります。

(この辺りは次回、解説します)

 

分かりやすいのが

「ファイティング」

と呼ばれる現象

です。

 

ファイティングとは

「患者の呼気」

「人工呼吸器の送気」

ぶつかることで

気道内圧が上昇する現象

です。

 

悪いときは

肺に穴が空いてしまう

危険性があるので、

なるべく

気道内圧は

あげたくないものですが

患者の肺の固さなど

によっては

どうしても高い圧を

かけないと空気が入らない

こともあります。

 

理学療法・作業療法中は

注意が必要な現象の一つ

だと思います。

 

デメリット③:循環抑制

肺に陽圧をかけると、

心臓や大血管が圧迫されるため、

圧によっては循環に影響を

与えること

があります。

 

これも

陽圧だから起こる現象なので

人工呼吸器を使用している

患者さんの場合は

血圧や心拍数にも

注意を向けることが必要

です。

 

【まとめ】リハビリテーション職なら「人工呼吸器の理解」を

今回は、

「人工呼吸器の基本的な目的」

「デメリットについて」

お話をしました。

 

とにかく、

人工呼吸器については

しっかり学ばないと

「ただただ怖い機械」

という印象は抜けませんので、

今後の「人工呼吸器シリーズ」の連載記事で

しっかり「人工呼吸器について」学んでもらえれば

臨床でも、確実に活かせるようになってきますので、

次回も、是非ご覧ください。

 

【著者プロフィール】

真鍋 周志

急性期病院勤務理学療法士

専門は内部障害理学療法

理学療法士が生涯学べる環境を作りたいと考えています。

ブログ:http://gigaantena.com/ptstudy/

FB:https://www.facebook.com/reha.internal/

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