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リハビリのため【Qセラシリーズ2-②】内反尖足を機能解剖学で解釈すれば評価・介入が楽しくなる!!

投稿日:2019年9月8日 更新日:

こんにちは、PTみふぁら♪です。

前回の『Qセラ』では、内反尖足を共同運動と連合反応に分けて捉える視点について考えてみました。

【Qセラシリーズの記事】はこちらから ↓

【Qセラシリーズ 記事一覧】

では『内反尖足≠パターン』という視点をどのように解釈すればよいのでしょうか?

今回の記事では内反尖足を機能解剖学で紐解きながら、

セラピストの専門性を活かした介入に繋げていきますね(^^)/

 

リハビリの臨床では常識でも?|内反尖足は脳の問題ではない『かもしれない』という視点・・・

近年の研究において、

歩行障害の程度は

皮質脊髄路よりも

皮質網様体路の損傷が

影響することが報告

されています。

 

ただ、

内反尖足については

大脳、

特に皮質脊髄路の

損傷で出現することが多い

ですよね?

 

さらに、

重要なのは、

脳の問題に加えて

二次的な障害である

末梢器官の問題への

評価・介入も

欠かすことが

できないという点

です。

 

例えば、

筋・筋膜や皮膚などの

軟部組織の硬さや癒着、

皮膚受容器や筋紡錘などの

感覚受容器の感度の変化

といったものです。

 

このような

末梢器官の問題により

内反尖足などの

異常パターンが

出現している可能性があり、

それを

『脳損傷に伴う異常パターン』

として

捉えてしまっていることも

少なくありません。

 

何度も言いますが、

これらの問題は重複しています(>_<)

 

今回は、

この末梢器官から

『内反尖足』

を解釈してみましょう!!

※【プロメテウス解剖学アトラス解剖学総論/運動器系 第2版,2011】より引用

 

理学療法士・作業療法士は知っておこう|過剰な筋・筋膜連結→内反尖足?

まずは、

内反尖足(特に後足部)を

運動学的に分解

してみます。

 

内反=距骨内転+踵骨内反(距骨下関節回外)

 

尖足=距腿関節底屈

 

 

次に、

これらの動きを

構成する筋を列挙してみると・・・

 

内転と内反(回外)は・・・

前脛骨筋・長母趾伸筋、後脛骨筋・長母趾屈筋・長趾屈筋

 

底屈・・・

長腓骨筋・短腓骨筋、後脛骨筋・長母趾屈筋・長趾屈筋

 

共通しているのは、

「後脛骨筋・長母趾屈筋・長趾屈筋」

ということになり、

これらの筋が

内反尖足に

大きな影響を

与えている

と考えられます。

 

長母指屈筋の過剰収縮や短縮は

距腿関節の背屈制限にも

大きく関わってくるため、

自動的な振り出しを困難にさせ、

つまり、

随意的な振り出しを

助長してしまう筋

とも言えます。

 

また、

脳卒中症例においては

距腿関節背屈を伴う場合

もあり、

前脛骨筋が助長

していることも多い

ですね。

 

これらの筋が

遊脚相の振り出しに

伴って同期して

過活動してしまう

ので、

振り出しが行われる

骨盤や股関節周囲~下腿や足部

との連結

を考えてみます。

 

筋連結と言えばAnatomy trains!!

 

Anatomy trainsの

Spiral Line(SPL)においては、

大腿筋膜張筋~腸脛靭帯~前脛骨筋

の連結があるとされています。

※【アナトミー・トレイン 徒手運動療法のための筋筋膜経線 第2版,2012】より引用

 

つまり、

大腿筋膜張筋の作用である

股関節屈曲・外転・内旋による

振り出し(いわゆる分回し歩行ですね)

に伴い、

前脛骨筋が過活動してしまう

と考えられます。

 

本来、

自動的に活動すべきである

腸腰筋による振り出し(股関節屈曲)が

不十分な場合、

大腿筋膜張筋が代償として

随意的に振り出してしまい、

それに伴い、

前脛骨筋の過活動してしまう

とも考えられます。

 

また、

前遊脚期での

股関節屈曲の角速度

(振り出しのスピード)

が不十分なことが原因である

と考えると、

随意的な筋力を

検査しているMMTにて

腸腰筋の筋力が十分であっても

あまり関連していない

とも考えられます。

 

腸腰筋を

Stretch Shortning Cycle的に

活動させるための

遠心生収縮能力の向上や

十分な股関節伸展から

股関節前面筋を

一気に解放することが

介入視点

となりますね。

 

また、

非麻痺側を前方先導脚として

体幹を斜めに向けたまま

麻痺側下肢を引きずりながら

歩行している症例においては

股関節内転筋で

振り出しを代償している

と考えられます。

 

この場合も同様に、

Deep Front Line(DFL)における

股関節内転筋群~後脛骨筋

の連結から考えること

もできますね。

※【アナトミー・トレイン 徒手運動療法のための筋筋膜経線 第2版,2012】より引用

 

リハビリ職の貴方は知っている?|ヒラメ筋の過活動→内反尖足?

貴方は

『下腿三頭筋のうち

内側腓腹筋が内反尖足に

影響している』

と聞いたことはありませんか?

 

筆者は学生の頃の

実習施設にて

そう教えられた

記憶があります。

 

その当時は、

『下腿後面の内側を走行してるから、そらそうやな』

とサラーっと通過していました。

 

しかし、

最近の解剖学的な

研究を参考にすると、

下腿三頭筋のうち

ヒラメ筋が内反尖足に

大きく影響している可能性

があります。

 

遺体解剖による

アキレス腱のねじれ構造を

調査した研究によると・・・

ヒラメ筋は

下腿後面外側から

アキレス腱の内側へ走行し、

内側・外側腓腹筋は

アキレス腱の外側へ

走行しているケースが

多かった

とのことです。

 

つまり、

ヒラメ筋と内側腓腹筋は

斜めに走行し、

外側腓腹筋は

比較的垂直に走行している

と考えられます。

 

よって、

アキレス腱内側に

付着している

ヒラメ筋の過活動は

内反尖足を助長し、

外側に付着している

内側・外側腓腹筋の促通により

内反尖足が抑制される

可能性がある

ということになります。

 

 

また、

内側・外側腓腹筋の

付着位置に着目すると、

外側腓腹筋が

腹側、内側腓腹筋が

背側に付着している

ケースが多いこと

が分かります。

 

外側腓腹筋よりも

内側腓腹筋の方が

足関節よりも背側遠位、

つまり、

より踵側に付着している

ということになります。

 

モーメントアームの長い

内側腓腹筋の方が

立脚後期の足関節底屈筋として

効率的に作用すると考えられ、

特に内側腓腹筋の促通が有効

とも言えます。

※【アキレス腱のねじれ構造の肉眼解剖学的検討.新潟医療福祉学会誌,13-1:45-45,2013】より引用

 

【最後に】リハビリテーション職は専門的な視点で評価と介入を行おう!

今回は、 

内反尖足の症例への

評価・介入の視点としての

臨床的な解釈

を紹介しました。

 

内反尖足を

異常運動パターンで済まさず

セラピストの専門性である

運動学・解剖学・生理学

を用いて解釈することで、

「詳細な評価」

「多様性のある介入」

が行え、

臨床がさらに楽しくなる

と考えています!!

 

質問箱への臨床での疑問・質問など、お待ちしています!!

 

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