理学療法士、作業療法士向けの情報サイトです。働き方や転職、また誰にも聞けない給料事情などをピックアップしています。

リハストリート

学習

理学療法・作業療法|【シリーズ人工呼吸器】その③ 人工呼吸器の波形からリークを理解する

投稿日:2019年9月14日 更新日:

おはようございます。

毎週土曜日、リハビリ専門コラム(内部障害)担当の眞鍋です。

今回も前回に引き続き「人工呼吸器について」がテーマとなります。

前回の記事をご覧になってない場合は「下記リンク」からご覧ください。

理学療法・作業療法|【シリーズ人工呼吸器】その② 人工呼吸器の歴史からモードや設定を理解する

 

 

今週のテーマは、

「波形」

です。

 

3色のカラフルな線が

上下している暗号のように

目を点にして

見ている振りを

していませんか?

 

人工呼吸器には、

必ずグラフィックモニターがついていて、

数字だけではなく

その波形から

多くの情報を得ること

ができます。

 

グラフィックは

意味を理解して

リアルタイムに

判断ができるようになると

とっても役に立つものです。

 

いくつか特徴的な波形

というものがあって

この波形を見たら

これの可能性が高い!

というやつがありますが、

それだけの関係を

覚えていても

応用が全く効かないし、

ちょっと人工呼吸器について

詳しい人から見たら

「こいつ全然理解してないな」

ってすぐバレます。

 

その代表が

「リーク波形」

というやつです。

 

今回はこのリーク波形について考えていきましょう。

 

理学療法士・作業療法士は必須知識|基本的な波形の意味を押さえましょう

こちらをご覧ください。

 

これは昔、筆者が

担当していた患者さんの

実際の波形

です。

※ちゃんと許可をもらっているものです

 

これは、

「Servo air」

という機種のグラフィック

です。

比較的、

見やすい画面

だと思います。

 

だいたい、

どの人工呼吸器も構成は同じ

だと思いますが、

ちょっと違う事も

あるかもしれないので、

そこは、

あなたの施設の

人工呼吸器に合わせて

解釈してくださいね。

 

まず、

一番上の黄色い波形が

「圧波形」

です。

「気道内圧」を表示

しています。

 

圧が常に0まで

下がっていない

ことがわかります。

 

これは

「PEEP」がかかっている

ということ。

 

この方の場合は

PEEPが5

ですね。

画面に書いてあります。

 

PEEPがかかっていないことは

通常あり得ない

と思います。

 

そして、

長方形のような

四角い形に圧が

上がって下がっています。

 

これは

従圧式

(Pressure Control Ventilation:PCV)

の波形の特徴

です。

 

だから、

グラフィックさえ

わかっていれば、

これを見ただけで

「PCVだな」

圧波形が2種類あって、

「SIMV+PSVだな」

ってわかります。

 

真ん中の緑が

フローの波形

です。

「流速」を表しています。

 

今回はあまり関係しないので詳細は割愛しますね。

 

一番下の

青色の波形が

一回換気量の波形

です。

 

人工呼吸器の場合

一回換気量の指標が2種類

あります。

 

「VTe」「VTi」です。

 

VTi:人工呼吸器が一回に送った空気の量

 

VTe:人工呼吸器に一回に戻ってきた量

 

通常は、

この二つはおおよそ

同じくらいの数値

となります。

 

しかし、

この数値が

ズレること

があります。

 

それがリークの目安になります。

 

リハビリ職の貴方は知ってる?「リーク波形とは?」

こちらが

リーク波形の代表的なもの

です。

 

先ほどのグラフィックと

どこが違うかわかりますか?

 

青色の波形の形が違いますね。

 

通常、

青色の換気量の波形は

三角形のような形

をします。

 

グラフィックでいうと、

「上に上がって

基線まで戻ってくる」

これが普通です。

 

しかし、

このリーク波形は

「上には上がっていますが

下に下がる途中で

真下に落ちていますね」

わかりますか?

 

また、

VTe=433ml  VTi=651ml

と大きな差があります。

 

つまり、

651ml送気したのに

433mlしか戻ってきていない

んですね。

 

じゃあ残りの空気はどこにいったのか?

 

患者さんの肺の中に

残っている可能性

だってあります。

 

ただ毎回、

このように

吐き残しがあると

肺がパンパンに

なってしまうため

この波形が続いている場合は

残っているとは考えにくい

 

となると、

そもそも患者さんが

吸ってないということ

になります。

 

人工呼吸器は・・・

 

患者さんの肺に入ったのか?

 

外に漏れているのか?

 

はわかりません。

 

あくまでも

設定された量や圧で

空気を送っているに

すぎません。

 

そこで、

送った空気の量と

戻ってくる空気の量の差で

漏れているかどうかを

判断すること

になります。

 

リハビリの臨床で|リークがあったら「どうする」、「どうなる?」

「リーク」

というのは

「漏れ」

のこと。

 

リーク波形と言うのは

空気が漏れている

ということを知らせて

くれています。

 

チューブが

外れている

というのは

最たるもの

ですが、

そこまでいかなくても

空気が漏れること

はあります。

 

どちらかというと、

気管内挿管より

気管切開されている

場合の方が

リークはよく見かける印象

です。

 

波形だけではなく、

漏れているので、

どこかからシューっと

漏れている音が

していることも多い

です。

 

回路のどこかに

穴が空いている

かもしれないし、

カフの圧が抜けて

しまっていて

漏れ出ている

可能性もあります。

 

まずは、

リークを見つけたら

看護師さんに連絡

しましょう。

 

回路の異常でなければ

カフ圧の加減であること

頸部の位置によって

固定が甘くなるため

リークが生じること

があります。

 

そのあたりまで

アセスメント

できていれば

上出来です。

 

まずは、

焦らず看護師さんや

臨床工学技士さんに

報告することが

できればよい

でしょう。

 

【まとめ】リハビリテーション職種でも人工呼吸器の知識は必須です

リーク波形

というのは、

グラフィックモニターの

異常の中で

最も遭遇頻度が高い

のではないか

と思います。

 

日常的にあるものなので、

慌てずに対処できるように

なりましょう。

 

波形だけみて

1対1で判断

するのではなく、

なぜ、この波形が

リークを意味するのか?

を理解することで、

他の異常波形の

理解にもつながります。

 

ぜひ臨床の現場で活用してみて下さい。

 

【著者プロフィール】

真鍋 周志

急性期病院勤務理学療法士

専門は内部障害系理学療法

理学療法士が生涯学べる環境を作りたいと考えています。

ブログ:http://gigaantena.com/ptstudy/

FB:https://www.facebook.com/reha.internal/

≪リハスト公式質問箱≫

日々の臨床や仕事での悩みを受け付けています。

些細なことでも、どんどん質問して下さいね!

 

-学習

Copyright© リハストリート , 2019 All Rights Reserved.