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【Qセラシリーズ5-①】脳卒中後の運動麻痺の評価の解釈の工夫点は何かありませんか?

投稿日:2019年10月27日 更新日:

おはようございます!

PTみふぁら♪です。

前回のQセラシリーズでは、

治せるセラピストのための評価の概要について

・・・でした。

 

第5弾はより具体的に、

『運動麻痺』

について考えてみましょう(^^)/

 

貴方は、

『麻痺があるから・・・』

という

魔法の一言で片づけていませんか?

 

『脳卒中後の運動麻痺の

評価の解釈の工夫点は

何かありませんか?』

という質問に

答えるための視点を

紹介していきます。

 

運動麻痺=随意運動の障害

ではさっそく、

運動麻痺とは・・・

『中枢神経や末梢神経の障害によって主に四肢などの運動機能が喪失している状態を指し、

一般的な運動麻痺は随意運動の障害を表す』とされています。

さらに随意運動とは『自己の意思あるいは意図に基づく運動(Wikipedia)』。

 

つまり

運動麻痺とは、

意識的に動かそうとした場合の

運動障害のうちの

脳・脊髄・末梢神経の障害が

原因であるもの

ということになります。

 

脳卒中後の随意運動の障害を

解釈する上では、

この定義は非常に大切なため、

Qセラ5-②でまた触れますね(^^)

 

臨床的には、

脳卒中後の痙性片麻痺、

脊髄損傷後の四肢麻痺や対麻痺、

末梢神経損傷後の弛緩性麻痺

などがありますね。

 

感覚野からも皮質脊髄路?

さて、

運動麻痺と言えば

皮質脊髄路

ですね。

 

皮質脊髄路の大部分は

一次運動野である

ブロードマンエリア(BA)4野

のみならず、

補足運動野・運動前野である

BA6野から発する

とされています。

 

さらに興味深いのは、

一次感覚野であるBA3・1・2野や

頭頂連合野であるBA5・7野からも

発しており、

感覚・知覚の中枢から

下行性の制御

もしています。

 

この感覚野からの

下行性の皮質脊髄路は

末梢から脊髄に

感覚が入力される際に

側方抑制を行っており、

さらに側方抑制は

二点識別覚に関わっている

とも言われています。

※側方抑制についてはこちらをご覧ください 

リハビリ職のための【Qセラシリーズ1-③】感覚脱失はあり得ない!?感覚よりも知覚の視点・・・

 

つまり、

二点識別覚の検査は

皮質脊髄路の残存を推測する一助

になっているとも言えます。

 

具体的な臨床での活かし方としては・・・

脳卒中後の急性期にて

弛緩性麻痺を呈していると

観察される症例において、

二点識別覚が非麻痺側との差が

あまりない場合には

皮質脊髄路の残存や

回復が推測されます。

(もちろん脳画像や筋緊張、反射などの評価も統合・解釈しながらですが)

 

(高草木:臨床神経学49:325-334,2009)

 

 

皮質脊髄路と歩行との関連

 

最後に、

皮質脊髄路と歩行

との関連を示した

文献を2つ紹介します。

 

まずCapadayらの研究では、

歩行中のヒラメ筋よりも前脛骨筋の方が皮質脊髄路の関与が大きい可能性が示されています。

研究結果の詳細としては・・・

前脛骨筋では、歩行中に不活動となる立脚期においても運動誘発電位MEP(=皮質脊髄路からの電気信号)が大きく、随意運動中も歩行中もMEPの活動に違いがありませんでした。一方でヒラメ筋では、随意運動中に比べて歩行中にMEPの活動が低下していました。

(Capaday Cら:Studies on the corticospinal control of human walking. I. Responses to focal transcranial magnetic stimulation of the motor cortex.J Neurophysiol81:129–139,1999.)

 

またYooらの研究では、

皮質脊髄路よりも皮質網様体路の損傷の方が歩行能力低下に関与している可能性が示されています。

皮質脊髄路 皮質網様体路 歩行能力の低下
GroupA 残存 残存 なし
GroupB 損傷 残存 軽度
GroupC 残存 損傷 中等度
GroupD 損傷 損傷 著明

(Yoo JSら:Characteristics of injury of the corticospinal tract and corticoreticular pathway in hemiparetic patients with putaminal hemorrhage.BMC Neurology14(1):121,2014)

 

このように

歩行は自動的な運動

であり、

あくまでも、

随意運動の障害である

皮質脊髄路の損傷に伴う

運動麻痺と場合によっては

分けて考える必要性

がありそうですね!!

 

【最後に】

今回の記事では、

運動麻痺の根幹である

皮質脊髄路と感覚野や

歩行との関連を整理しました。

 

随意運動の障害である

運動麻痺を紐解きながら

解釈していくことが

重要ですね(^^)/

 

次回からは

運動麻痺の評価の解釈について、

より臨床的な視点から深めていきます!!

 

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