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理学療法・作業療法|血圧について② 脈圧と平均血圧について

投稿日:2019年12月7日 更新日:

おはようございます。

毎週土曜日、リハビリ専門コラム(内部障害)担当の眞鍋です。

 

今回も前回に引き続き

「リスク管理関係のお話」

になります。

 

血圧と言えば、

収縮期血圧と拡張期血圧

ですが、

それ以外にも

血圧の指標とされるものが

いくつかあります。

 

収縮期血圧と拡張期血圧についてはこちらの記事をご覧ください

理学療法・作業療法|収縮期血圧と拡張期血圧

 

臨床でリアルタイムで

あまり意識することがない

かもしれませんが、

意外に重要な意味を

持っていたりする

「脈圧と平均血圧について」

確認しておきましょう。

 

リハビリ職なら知っておこう!脈圧とは?

脈圧=収縮期血圧―拡張期血圧

です。

 

簡単なので臨床でも

すぐに計算できますね。

 

しかし、

リハビリテーション中に

脈圧を計算してどうこうする

ということはあまりない

と思います。

 

脈圧はその患者さんの

循環器系の状態を推察する材料

と考えてください。

 

また、

脈圧は心疾患の独立した規定因子

として知られています。

 

まず、加齢に伴う血圧の変化についてです。

見ての通り、

加齢に伴い収縮期血圧は

増加し続けます。

 

一方、

拡張期血圧は

50代辺りを境に低下

に転じます。

 

その結果、

脈圧は50代以降に

急激に上昇する

ことになります。

 

収縮期血圧が上がって

拡張期血圧が下がれば

脈圧が大きくなるのは当然

ですね。

 

この要因は、

端的に言えば動脈硬化

です。

 

動脈硬化

というのは、

加齢に伴い進むもの

です。

血管も歳をとるんですね。

 

「人は血管とともに老いる」

と言われる所以ですね。

 

動脈が固くなると、

収縮期に強く血液を

出さないと出ていかないから

収縮期血圧が高くなる

というのは

わかりやすいですよね。

「後負荷が上がる」

とも言えます。

 

一方、拡張期血圧が低下するというのはなぜでしょうか?

 

ちょっと難しい話ですが、

拡張期血圧は心臓が緩んだときの圧と

反射波すなわち末梢に行った血液

返ってきた波の2つの波の圧の合成波

になります。

 

つまり、

拡張期血圧が高い

ということは

血管が柔らかくて

反射波が大きい

という

プラスの意味でとらえること

もできます。

 

このように、

中年以降の脈圧の上昇は

動脈硬化による影響が大きい

です。

 

脈圧の上昇は、

大動脈壁(弾性型動脈)の

伸展性の低下を意味している

とされています。

 

つまり、

弾性型動脈の動脈硬化は

脈圧に反映される

ということです。

 

後述しますが、

細動脈の動脈硬化は

平均血圧に反映される

とされています。

 

大血管の役割は、

心臓の収縮期に

拍出された血液を

受け止めることです。

 

大動脈が血液を

しっかり受け止めてくれる

ことによって、

適切な拡張期血圧が

維持されるのです。

 

事実、

臨床上、脈圧が高いケースで

最も多いのは(孤立性)収縮期高血圧

でしょう。

 

臨床では常識?平均血圧とは?

平均血圧とは、

脈波が占める面積を平均化

したものです。

 

しかし、

動脈圧波形はA-lineを

使用していないと

なかなか見ることが

できないので、

「他の方法で平均血圧を求めよう」

というのが以下の計算式です。

 

平均血圧=(収縮期血圧-拡張期血)/3+拡張期血圧

 

これなら、

通常の血圧測定で概算が可能

ですね。

 

当たり前ですが、

この計算式だけを知っていても

平均血圧はほぼ活用されません。

 

元々、

平均血圧という考え方があり、

その数値がだいたいこの計算式で

求められることが

基礎研究で分かっているから

このように求めているのです。

 

では、

何のために平均血圧を診る

のでしょうか?

 

平均血圧とは血流の定常成分(定常流:拍動のない血流成分)によって発生する圧である

(高沢謙二:拡張期血圧は2つある.Arterial Stiffnessより引用)

とされています。

 

定常流となるのは、

細動脈から先

です。

 

つまり、

これらの血管が固くなり

総末梢血管抵抗が増すと

平均血圧が上昇し

ます。

 

これは、

30~50代の

比較的若年で生じる

血圧の上昇

です。

 

脈圧の増加を

伴わない時期なので、

単純に

収縮期血圧・拡張期血圧ともに上昇

します。

 

もう一つ、

臨床上重要となるのが

「平均血圧は臓器循環を反映している」

とされている点です。

 

通常、

末梢血管抵抗が下がる

つまり、

血管が柔らかくなったり

広がったりすることはありません。

 

しかし、

それが生じる代表的疾患が

「敗血症」

です。

 

「ウォームショック」

という言葉を聞いたことが

あるかもしれません。

 

「通常のショック状態」

というのは、

血圧低下に伴う循環動態の破綻

を意味します。

 

当然、

循環が悪く冷たくなるので

「コールドショック」

です。

 

しかし、

敗血症などの菌血症では、

大量の炎症性サイトカインが

血管の拡張作用を引き起こし、

血圧の低下を招きます。

 

もちろん、

長時間持続すれば

コールドショックの状態

になります。

 

この時、

臓器血流を確保するために

血圧を維持しなければいけません。

 

その指標として

良く使われるのが

平均血圧65mmHg以上

という数値です。

 

このように、

平均血圧は臓器循環が保たれているかどうか?

の指標として、

特にICUなど集中治療中に重要な指標

となることが多いでしょう。

 

【まとめ】リハビリテーション職こそ血圧について知っておくべき!

今回は少々馴染みの少ない話

だったかもしれませんが、

我々理学療法士・作業療法士は

毎日のように血圧を測定します。

 

そこから、

少しでも多くの情報を得る

ためには、

色々知っておくと良い

ことがあります。

 

色々な視点から、

患者さんの病態を考えられる

ようになれば

楽しくなるし、

何より患者さんのため

になります。

 

「脈圧・平均血圧」

 

それぞれが

何を意味しているのか?

知っておきましょう。

 

質問は下記までお願いします。

 

≪リハスト公式質問箱≫

日々の臨床や仕事での悩みを受け付けています。

些細なことでも、どんどん質問して下さいね!

 

【著者プロフィール】

真鍋 周志

急性期病院勤務理学療法士

専門は内部障害系理学療法

理学療法士が生涯学べる環境を作りたいと考えています。

ブログ:http://gigaantena.com/ptstudy/

FB:https://www.facebook.com/reha.internal/

 

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