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理学療法・作業療法|血圧について④ 中心血圧がとっても大事な話

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おはようございます。

毎週土曜日、リハビリ専門コラム(内部障害)担当の眞鍋です。

前回に引き続き、リスク管理関係のお話になります。

 

過去の血圧記事についてはこちらから

理学療法・作業療法|収縮期血圧と拡張期血圧

理学療法・作業療法|血圧について② 脈圧と平均血圧について

理学療法・作業療法|血圧について③ 大事なのはどっち?収縮期血圧&拡張期血圧 VS脈圧&平均血圧

 

血圧については大きく分けると、

 

・収縮期血圧(最大値)

 

・拡張期血圧(最小値)

 

・脈圧(収縮期血圧―拡張期血圧)

 

・平均血圧(拡張期血圧+脈圧/3)

 

と4つに分けられます。

 

ただし、

これらはいずれも

普段上腕にマンシェットを巻いて

血圧を測定した結果として利用

しています。

 

つまり、

上腕血圧を利用して計算

していますよね?

 

しかし、

そもそも上腕血圧が中心血圧と

同じではないことを

理解した上で活用しないといけない

と筆者は考えています。

 

少々、小難しい話に

なるかもしれませんが、

血圧をしっかり理解するために

ついてきてくださいね!

 

 収縮期血圧の構成要素


① が動脈圧波、③が反射波です。

 

心臓が収縮期に血液を駆出します。

 

そのときに大血管にかかる圧が作るのが最初の山です。

 

その時の脈波が反射して帰ってきます、それが白い山の反射波です。

 

だいたい総腸骨動脈の分岐辺りから反射してくるそうです。

 

この二つの山が合成された④の山が結果的に観察される波形ということになります。

 

この山の最大値が最高血圧、つまり収縮期血圧ということになります。

 

つまり、収縮期血圧は単に心臓が駆出した血液の押す力だけではなく、反射波も加わっているということです。

 

 反射波の果たす役割は?

この辺りが本当にうまくできているなぁと感じるとところです

 

心臓が収縮してから時間差で戻ってくる反射波ですが、いつごろ戻ってくるのでしょうか?

 

戻ってくるタイミングによっては心臓の負担となるし、場合によっては補助的な作用を持ちます。

 

健常成人であれば、拡張期に戻ってくるとのことです。

 

 

こちらのスライドを見て下さい、前回の記事でも使ったものですが違う説明をしますね。

 

左が(A)高齢者高血圧の血圧、右が(B)若年正常血圧者の血圧の圧波形です。

 

黒い丸が変曲点です。

 

つまり、動脈圧波に反射波が加わった点ということです。

 

(A) では二つの波の合成によって収縮期血圧が上昇していることが分かります、160mmHgを超えています。

 

一方、(B)では変曲点が右に寄っていますね?

 

つまり、反射波が戻ってくるのが遅いので収縮期血圧の上乗せ効果が少なく、血圧も130mmHg程度で落ち着いています。

 

このように、高齢者になると動脈硬化の影響により反射波の戻りが早くなって収縮期血圧の助長となってしまいます。

 

一方、若年者の場合は収縮期血圧の終わり、つまり拡張期に反射波が加わります。

 

これが拡張期血圧の下支えとなっていると考えられています。

 

冠動脈には拡張期に血液がよく流れるという性質がありますので、この反射波が拡張期血圧を保つことによって冠動脈の血流にとってプラスに働いている、と考えることができます。

 

加齢による動脈硬化はこういう細かなところでも循環に不利になっていると考えられます。

 

上腕血圧と中心血圧の違い

今までの話から、我々が本来知るべきなのが中心血圧であることは理解できると思います。

 

でも、普段測定できる血圧というのは大多数の場合が上腕血圧です。

 

ここは分けて議論しないといけないと筆者は考えています

(まだまだ勉強中で分からないことも多いですが…)

 

上腕になると反射波の合成に違いが出ます。

 

中心に比べると遠いので、だいぶ遅れて反射波が加わるのがスライドでわかると思います。

 

つまり、山のできるタイミングが全然違うわけです。

 

ということは、上腕血圧が下がっていなくても中心血圧が下がっている可能性がある、という考え方ができますよね?

 

だって、そもそも見ている山が違うのだから。

 

この考えはいろいろなところに派生できると思います、患者さんの血圧に関する考察に使ってみて下さい。

 

血圧の数値と臨床所見が解離している時など、実はそもそも上腕血圧であるから…という考えができると面白くなってきます。

 

まとめ

血圧について少し理解してもらえたかなと思っていますが、いかがでしょうか?

 

何度も言うようですが、我々は本当の血圧値を測定しているわけではなく、上腕で血圧を非観血的に測定してそれを代用しています。

 

上腕なので、衣類の数などでだいぶ変わってきたりもします、冬場外来で厚着の方の血圧と夏場半袖で来ている方の血圧、同じ解釈でよいのか悩んだりしますよね?

 

筆者は理学療法士・作業療法士の血圧計を絶対的存在のように扱っている現状に違和感を感じています。

 

血圧は信じるのに心電図は見れないからといって理解しようとしない…

 

それっておかしいんです。

 

循環をきちんと見ようとしていれば心電図は欠かせないし、むしろ血圧計による血圧の値をもっと疑うべきだと考えています。

 

ぜひ、臨床で血圧を理解する時に鵜呑みにするような考えはやめるようにしてどうしてそうなっているのか、そのような変化が起きたのか、考えて下さい。

血圧の深みにはまると面白いです^^

 

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【著者プロフィール】

真鍋 周志

急性期病院勤務理学療法士

専門は内部障害系理学療法

理学療法士が生涯学べる環境を作りたいと考えています。

ブログ:http://gigaantena.com/ptstudy/

FB:https://www.facebook.com/reha.internal/

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