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理学療法・作業療法|高血圧の病態について

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おはようございます。

毎週土曜日、リハビリ専門コラム(内部障害)担当の眞鍋です。

 

今回は高血圧についてです。

 

あなたも素朴な疑問を感じたことがないでしょうか?

 

『なんで患者さんは血圧が高いままなんだろう?』

 

通常、血圧は様々な因子によって調整されています。

調整されているということは、血圧が下がれば上がるし上がれば下がることによって常に一定レベルの血圧を維持しようとするシステムが存在するのです。

 

では、一体なぜ高血圧患者さんたちはそのシステムがあるにもかかわらず血圧が高い状態が続いてしまうのか。

 

実は高血圧は単に血圧という数字が高いというだけではなく、知っておくべき病態が存在するのです。

 

循環恒常性維持システム

ヒトの身体は常に恒常性を維持しようとしています。

 

血圧もその一つであり、特別動いたり興奮したりしていなければ基本的には一定のレベルに保とうとするのが普通です。

 

その普通のことができていないのが高血圧の患者さんです。

 

患者さんといっていますが、高齢者であれば大半が高血圧の診断を受けているのではないでしょうか?

 

しかし、昔読んだ本の中で塩分摂取量のめちゃめちゃ少ない部族(確かアマゾンとかそっちの方々)には高血圧というものが存在しないということを聞いたことがあります

 

日本ほどの長寿社会ではないでしょうから、超高齢になったらどうなのかはわかりませんが、少なくても日本は塩分摂取大国であり高血圧が問題になりやすいのは事実です。

 

日本で生きていて理学療法・作業療法をしている以上は高血圧は切っても切れないということです。

 

つまり、高血圧の真の意味での治療というのはこの普通のシステムを取り戻すことにあると考えられます。

 

では、その循環恒常性維持システムとはどういったものなのでしょうか?

 

循環恒常性維持システムの破綻

血圧の調節因子というのは実に様々なのですが、それらすべてをリアルタイムに感知して情報を統合して処理するような高度な機能は脳には備わっていません(おそらくです、筆者個人としては脳はそこまで高度な機能は有していないと考えています)

 

そこで、結局は血圧を感知して血圧を調節しているのです。

 

その中心的役割を担うのが圧受容器反射です。

 

この圧受容器反射がうまく機能していない状態、言い方を変えると脳が高血圧であると認識できていない状態が高血圧である、ということができます。

 

これを模式的に表すとスライドのようになります。

 

ここでいう動作点というのが至適血圧ということになります。

 

セットポイントと呼ばれたりもしますが、要はこのポイントに血圧を調整しようという作用が働くわけです。

動作点が高い位置にあればあるほど血圧は高いところに設定されてしまうため高血圧となるということになります。

 

つまり、高血圧というのは脳の異常とも言うことができるんです。

 

高血圧の改善のために必要なこと

このように圧受容器反射不全の状態になると血圧の変動幅が大きくなります。

 

短期的には圧受容器反射が血圧調節の主力ですが、長期的な目線で言うと腎臓の働きが重要となります。

 

レニン・アンジオテンシン系や炎症性サイトカインなどによって交感神経が刺激され高血圧を惹起します。

 

つまり、これらの改善のためには圧受容器反射の改善はもちろんですが、レニン・アンジオテンシン系や酸化ストレスの抑制が重要となることは理屈としてはうなずけますよね。

 

迷走神経求心路を刺激することで圧受容器反射が改善することが報告されており、運動療法の重要性がここからだけでも十分理解できると思います。

 

減塩はもちろんですが、高血圧の治療の主役はやはり運動療法であるべきです。

 

もちろん、すでに高い血圧をそのまま放置しておくことは心血管系のイベントリスクを高めるため薬物療法によって血圧を下げておくことは重要なことです。

 

そこに運動療法を加えればより良い効果を期待できそうな気がしませんか?

 

ヒトはもともと動く生き物であり、運動することが恒常性の維持につながるのかもしれません。

 

運動療法にはものすごい可能性があるのです。

 

まとめ

高血圧ってあまりにも多すぎてあまり意識していないかもしれません。

 

しかし、生活習慣病の中心に位置しており放っておくと患者さんにとって間違いなく不利益となる厄介者です。

 

その治療において我々が提供できる運動療法が非常に重要な役割を担っている

そう考えるとワクワクしませんか?

 

あなたの理学療法・作業療法にこのような視点を取り入れた運動療法を加えることでより患者さんの役に立つことができると信じています。

 

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【著者プロフィール】

真鍋 周志

急性期病院勤務理学療法士

専門は内部障害系理学療法

理学療法士が生涯学べる環境を作りたいと考えています。

ブログ:http://porcs.work/

FB:https://www.facebook.com/reha.internal/

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