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【Qセラシリーズ7-①】半側空間無視の患者への介入の工夫は何かありませんか?

投稿日:2020年1月5日 更新日:

おはようございます!

PTみふぁら♪です。

明けましておめでとうございます!!

本年もよろしくお願いいたしますm(_ _)m

 

さてネズミ年のQセラシリーズ一発目は、

高次脳機能障がいの症状の第〇位・・・

『半側空間無視』

についてです。

 

半側空間無視って

個別リハビリの時には改善していても、

いざ生活に戻ると

あまり改善していないことが多い

ですよね(>_<)

 

今回のシリーズでは、

『半側空間無視の患者への介入の工夫は何かありませんか?』

という質問に答えるための

視点を紹介していきます(^^)/

 

今回の記事では、

まずは半側空間無視の病態仮説と

『注意』についてお伝えします。

 

局在からネットワークへ!!

半側空間無視と聞いたとき、どんなイメージがありますか?

 

ずっと片側ばかりを見ている・・・

 

食事を半分残してしまう・・・

 

楽観的・・・

 

といったところでしょうか。

 

 

最近の半側空間無視の機序の考え方として、

いくつかの仮説が挙げられています。

 

以前は、

半側空間無視は機能局在的に

頭頂葉の空間情報の障害

と考えられていましたが、

頭頂葉の損傷がない場合も

症状が出現する

ことが分かってきました。

 

そして、

機能局在的というよりも

ネットワークの障害という視点

として捉えられるように

なってきました。

 

1993年(Heilmanら)には半側空間無視の一般的な定義は、

『大脳半球損傷の対側に提示された刺激を報告したり刺激に反応したり、与えられた刺激を定位することの障害』と報告されています。

また『注意』のネットワークとして捉えられ、さらには『受動的』注意の低下が根源ではないかと報告されるようになってきました。

 

自分から『見る』という

能動的な注意(背側注意ネットワーク)は

行える可能性はあるが、

外部刺激に反応して『見えちゃう』という

受動的な注意(腹側注意ネットワーク)が難しく、

さらには側頭-頭頂接合部(TPJ)も影響している

ということです(^^)/

 

最近ではこのように、

大脳半球の上下の関係性から解釈されている

ことが多いのですね!!

 

ウォーリーを探せ!!の神経機構って?

 

背側注意ネットワークとは、

上頭頂小葉・前頭眼野・下前頭回などを

繋いでいる経路で、

自ら注意を向ける

能動的・トップダウン的・目的指向型の注意機能

のことです。

 

例えば筆者はパソコンで

この記事を書いていますが、

意識的に文字やキーボードをみる

といった主体的に注意を向けている状態

のことになります(^^)

 

腹側注意ネットワークとは、

下頭頂小葉・中下前頭回・島皮質などを

繋いでいる経路で、

多くの外部刺激の中から

際立った感覚情報に注意を向け直す

受動的・ボトムアップ的・刺激駆動型の注意機能

のことです。

 

例えばパソコンで

この記事を書いている筆者の横を

きれいな女性が通ったときに、

ふとその女性に目がいってしまう状態

のことになります(^^;

 


(Corbetta M et al:Annu Rev Neurosci.2011)

 

『ウ〇ーリーを探せ!!』は

能動的注意ネットワークの要素が強い

ということになりますね(^^)v

 

この2つの経路がバランスをとりながら

注意が上手く成り立っています。

 

ネズミ年はチュウ意にチュウ目(^^;

 

『注意』のネットワークの障害

とされている

半側空間無視ですが、

では、

その『注意』障害とは具体的には

どんなことなのでしょうか?

 

注意障害とは、

注意を適切に向けられない状態

とされています。

 

この注意を構成要素に分けてみます(^^)/

1.持続性

2.選択性

3.転換性

4.分配性

 

持続性とは、1つの事への集中力、つまり『覚醒』ですね。

 

選択性とは、いくつかの中からこれにしようと決めるスポットライト、つまり『定位』ですね。

 

転換性とは、今向けているスポットライトを他のものに当て替える、つまり『切替』ですね。

 

分配性とは、2つ以上の事に同時に注意を向ける多重課題、つまり『配分』ですね。

 

これを病棟での食事の場面で例えてみると・・・

持続性:隣に座っている患者に気を取られない

選択性:どれから食べようかな→好きな味噌汁から飲もう!!

転換性:あ、味噌汁だけではなく、おかずも食べよう!!

分配性:隣に座っている患者と話をしながらもご飯を食べることができる

 

半側空間無視においては

特に選択性と転換性が影響してくる

ことが多いですね。

 

今、注意を向けるべき重要な対象が何であるのかという選択性・・・

どのように切り替えるかという転換性・・・

これらが、

能動的注意(背側注意ネットワーク)と

受動的注意(腹側注意ネットワーク)という

神経機構の損傷により

障害されているのが

半側空間無視の病態

ということになります。

 

さいごに

今回の記事では、

半側空間無視の病態を

大脳半球の上下の関係と『注意』

から整理しました。

 

臨床場面では、

半側空間無視を注意のネットワークと捉え、

さらにその注意の障害を

「どのような注意に障害があるのか?」

を評価することが重要ですね!!

 

次回は半側空間無視を大脳半球の左右の関係から解釈してみます。

 

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