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理学療法・作業療法|高血圧の治療薬 その②ACE 阻害薬とARB について

投稿日:

おはようございます。

毎週土曜日、リハビリ専門コラム(内部障害)担当の眞鍋です。

 

今回は前回に続き高血圧関係です。

 

高血圧の薬物療法と言えば

① カルシウム拮抗薬

② β遮断薬

③ ACE 阻害薬

④ ARB

⑤ 利尿薬

が代表的です。

 

 

その中で今回はACE 阻害薬とARB についてお話したいと思います。

※私は理学療法士であり医師や薬剤師のような薬の専門家ではございません。
あくまで自己学習した内容を記載しておりますので詳細は専門家に確認してください。

 

ACE 阻害薬・ARB のメカニズム

まず、今回ACE 阻害薬とARB をまとめていることを不思議に思っているかもしれませ
ん。

まとめている理由は、この2剤の効果がよく似ているからなんです。

まず、ACE とはアンジオテンシン変換酵素(angiotensin-converting enzyme)の略です。

これはレニンアンジオテンシンアルドステロン系という、レニンを中心とした血圧コント
ロール系の中に位置します。

スライドで言うACE から右に伸びている矢印です。

 

アンジオテンシノーゲンがレニンによってアンジオテンシンⅠに変わります。
次に、アンジオテンシン変換酵素(ACE)によってアンジオテンシンⅠがアンジオテンシ
ンⅡに変わります。

そのアンジオテンシンⅡがアンジオテンシンⅡ受容体(AT 受容体)に結合して血圧を上
げる働きをしています。

この中のアンジオテンシンⅠをⅡに変えないように抑制するのがACE 阻害薬です。

そして、今の話の中で出てきたアンジオテンシンⅡがアンジオテンシンⅡ受容体に結合す
ることを阻害するのがARB です。

 

ARB とはアンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬(AngiotensinII Receptor Blocker)の略です。
ただし、アンジオテンシンⅡ受容体(以下AT 受容体)にはAT1受容体とAT2受容体が
あります。

 

そして、このAT1受容体への結合を阻害するのがARB です。

 

AT1受容体はいわゆる血圧上昇を引き起こす受容体です(血管収縮、循環血液量増加、ア
ルドステロン分泌など)。

 

一方、AT2 受容体はその拮抗的な作用を有しています。

そして、ここが興味深いことなのですが、ARB によってAT1 に結合できなくなったアン
ジオテンシンⅡはAT2 受容体に結合します。

 

それによって血圧上昇や高血圧に抑制的な効果を期待できるとされています。

 

ACE には他にも作用がある

 

先ほどから示しているスライドを見てわかると思いますが、ACE には他にも作用がありま
す。

スライドの左側ですよね、気になっていたと思います。

ARB はどちらかというと純粋にアンジオテンシンⅡが受容体に結合することを阻害するピ
ンポイントタイプです。

 

一方、ACE 阻害薬はレニン・アンジオテンシン系を阻害する効果だけではなく、左側にあ
るカリクレインキニン系と呼ばれる経路にも影響します。

 

少々ややこしい作用機序なのですが、ブラジキニンって聞いたことありませんか?

 

発痛物質としてポリモーダル受容器を刺激するやつで、痛みのことを勉強したことがある
方は知っていると思います。

このブラジキニンはNO を介しての血管拡張や臓器保護作用があると言われており、ACE
阻害薬にはそちらの機序からの薬効も期待されているのです。

 

高血圧ではその後の心血管系の合併症を予防することが重要ですので、このような臓器保
護作用をうまく併用していくことは価値のあることですね。

 

代表的なACE 阻害薬

種類はとても多いです、これ以外にもたくさんありますが、代表的なものを抜粋しまし
た。

赤字は著者がよく目にするもの(おそらく当院の採用薬なのでしょう)。

 

ポイントは、○○プリルってみたら

『ACE 阻害薬かも』

って感じです。

 

ACE 阻害薬は降圧薬として紹介していますが、心不全の治療においても重要な役割を果た
しています。

 

むしろ、著者の印象としては心不全の第一選択薬としてのイメージが強いくらいです。
ですので、高血圧・心不全と使用している患者さんは多いので目にしたことがある商品名
が多いのではないでしょうか?

 

代表的なARB

こちらも○○サルタンと見たら

『ARB かも』

と思ってください。

 

結局、ACE 阻害薬とARB と作用機序はよく似ていてどっちがいいのか議論は多くさ
れています。

 

まだ結論が出ているわけではないようですが、利尿剤との併用のことなど、単純ではな
いようです。

 

昔はACE 阻害薬が全盛だった印象ですが、今はずいぶんARB が前に来ている印象で
はあります。

 

まとめ

今回はACE 阻害薬とARB についてのお話でした。

薬を学ぶということが人の身体の中の中で起こっていることを理解することにつながりま
す。

逆に言うと、だから難しく考えてしまって取っ組みにくいんだと思いますが、そこはなるべ
くわかりやすいように解説していきますので頑張っていきましょう!

 

あと、薬の名前はもう慣れるしかないです。

種類もめっちゃ多いので、丸暗記というより日々目にすることで自然と覚えていくような
スタンスでいいのかなと思っています。

 

つまり、自分がリハビリする患者さんの飲んでいる薬は確認しようってことです。

気⾧に少しずつ慣れていけばいいし、分からなければ調べればいいですから。

 

このような薬理学を理解しようと思うとどうしても生理学の知識がひっかかってきます。

 

Porcs のオンラインサロンではそのあたりを少しでも克服できるようにコンテンツを取り入れていますので興味のある方は著者プロフィールのWeb サイトをご確認下さい。

 

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【著者プロフィール】

真鍋 周志

急性期病院勤務理学療法士

専門は内部障害系理学療法

理学療法士が生涯学べる環境を作りたいと考えています。

Webサイト:http://porcs.work/

FB:https://www.facebook.com/reha.internal/

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